少し時間があきましたが、コミックマーケット78に「コンテンツ文化史学会」として参加してまいりました。3日目の暑い中、足をお運びいただきました皆様には御礼申し上げます。おかげさまで持ちこみました55冊が完売となり、委員の皆驚きとともに喜びにあふれております。
まだまだ暑い日が続きますが、残りの夏を有意義にお過ごしください(と自分にも戒めます)。8月末締め切りで本学会の大会発表申込があります。ご興味のある方はご検討ください。
少し時間があきましたが、コミックマーケット78に「コンテンツ文化史学会」として参加してまいりました。3日目の暑い中、足をお運びいただきました皆様には御礼申し上げます。おかげさまで持ちこみました55冊が完売となり、委員の皆驚きとともに喜びにあふれております。
まだまだ暑い日が続きますが、残りの夏を有意義にお過ごしください(と自分にも戒めます)。8月末締め切りで本学会の大会発表申込があります。ご興味のある方はご検討ください。
26日(土)に開催されましたコンテンツ文化史学会2010年第1回例会「趣味文化研究の作法」は無事終了いたしました。会場に足をお運びいただきました皆様、発表者の皆様、ありがとうございました。当日は61名もの多くの人にご参加いただきまして、非常に活気あふれる会になりました。
司会の七邊さんからの「本学会の投稿論文の採択率の低さ(50%)」→その採択されない論文の多くの傾向として「私語り・印象論、データなき誇大理論、分析枠組(に対する反省)なきデータ分析」という点が指摘され、またコンテンツ分野の先行研究としても「歴史学、社会学、経済学、観光学、文学、メディア研究、マンガ学、ゲーム学 etc.」数多くの研究分野が挙げられるのに参照していない点が指摘されておりました。そして当日の目的として「1:作り出された作品・知識(opus operatum)、2:作品・知識を作り出すやり方・作法(modus operandi) 研究のハビトゥス」の2点の共有、さらに具体的には「問いの立て方、研究対象の構成の仕方、回答者、インフォーマントの探し方、先行研究の集め方、分析枠組・理論、データの整理法(カード、ソフトウェアなど)」といった点を考えようと提案され、3人の発表が行われました。
当日の様子は以下、twitterのつぶやきからご覧ください。
また発表者のお一人である小山友介さんの当日の発表資料がウェブに挙げられておりますので、ご覧ください。
しかし、当日来られた方の中には、また古典的な研究分野(と書くと語弊があるかもしれませんが)に従事している方には「コンテンツ学というものは、このようなレベルの話をしないといけないのか!」と驚かれるかと思いますが、本当にこのような話をしないといけないのが現状です。この会を開いたことによって、今後のコンテンツ研究が大きく進展することを切に願っております。いや、本当に!
ついに明日になりましたコンテンツ文化史学会2010年第1回例会「趣味文化研究の作法」。委員ともども皆様のご参加をお待ちしております。また発表者の皆様、明日はよろしくお願いします。そしてまだ参加すべきかどうか迷っている方はぜひご参加ください。卒論や修論、そして今後の研究でサブカルチャーやコンテンツ、ファンやファンダムといったものを対象に研究を行おうと考えている人はぜひご参加ください。そうでない方ももちろんお待ちしております。
明日の例会の詳細な情報(参加登録フォーム・時間・場所など)は下記のページからご確認ください。
http://www.contentshistory.org/2010/05/17/730/
さて、参加される前に読んでおくと理解が深まるサイトがございます。
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000024072009
明日発表していただく小山友介さんの以前の発表に関するレポートです。ゲームジャーナリストである新清士さんによる記事で、非常に分かりやすくまとめられております。コミックマーケットで実際にどれだけの人が創作を経験しているのかが可視化され、これまで「色々な人が参加してきた」とか「漫画家の○○さんはあそこで売ってた」等々の印象論で語られることの多いコミケットがリアルに浮かび上がってきます。そのほかのデータもございますので、明日はこれらを踏まえたお話をしていただけることと思います。なお、小山さんのKDDI総研R&A誌での文章は下記から読めます(PDF)。
http://www.kddi-ri.jp/pdf/KDDI-RA-200904-02-PRT.pdf
また、玉川さんは以前、「コミックマーケットにおける同人作家の商業誌経験」という論考を『マンガ研究』9号(2006年)に発表されております。こちらもC66での調査によって、「同人」と「商業」という意識や商業誌へ作品をどれだけ掲載したか等々がデータから語られており、明日はさらに深いお話が聞けると思います。
すっかり月報のようになってしまいましたブログです。皆様。お元気ですか。とりあえず関東地方は梅雨入りをしております。
さて、ついに来週に迫ってまいりました。6月26日(土)にコンテンツ文化史学会2010年第1回例会「趣味文化研究の作法」が開かれます。会員の皆様も、非会員の皆様もぜひともご参加ください。オタクや鉄道マニアを研究することに興味はあるのだが、学術的な場所に参加して良いのかどうか迷っている方もぜひご参加ください。お待ちしております。
http://www.contentshistory.org/2010/05/17/730/
なお、昨年の例会および大会とは場所が違いますのでご注意ください。JR田町駅を出たところですよ!
さて、例会ですが、昨年の2回は私がある程度関わって企画していきましたが、今回は司会をつとめます七邊さんが企画をしたものになります。従いまして、私はどのような会になるかを妄想するしかないわけです。
とはいえ、「趣味文化研究の作法」の趣旨文に書かれておりますように、「「私語り」や「主観的印象論」、あるいはデータなき「誇大理論」に陥らずに、いかに調査・研究していくかを考えること」に尽きるかと思います。これを踏まえると2つの点が重要であると想定されるでしょう。
という2点でしょうか。前者はより精神的な話ですが、現在進行形で変容していく趣味文化自体を研究するにおいて、私たち研究者自身もまた同時代に存在することはどうしても必至になります。当然ですね。ただその場合、よくも悪くも雑音のように入り混じってしまうのが、同時代的存在であるがゆえに趣味文化を味わっている研究者自身の感情や主観でしょう。これが入ってしまうと途端に研究論文足りえません。自分自身も観察対象や観察事象に包括されうる存在であることを常に認識しながら、そこからの距離感を絶妙に保ち、研究を行う。この点は社会学や民俗学、文化人類学などで行われる参与観察もまた重要な点になってくるでしょう。
後者はより実態的な話になってきます。印象論的なものを排除していった場合、どのようなデータを取り、それをどうやって研究へと生かしていくのか。趣味集団にどうやってアンケートやインタビューをお願いするのかといった細かい点も重要になるかと思います。特に既に先行して存在するオーラルヒストリーやその他、聞き取り調査研究とどう比較しつつ、コンテンツ学に生かしていくのか。大きな課題でしょう。
という話になるかもしれませんし、違うかもしれません。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか。ってもう終わりかけです・・・。学会のほうは学会誌の編集が遅れており会員の皆様にはご迷惑をおかけしておりますが、順調に進めております。今度の例会には間に合いますので、もう少しお待ちください。
さて、せっかくの連休なのでアニソン三昧を聞きながら、何か書きましょうか。といっても、ほとんど漫画を読んだりして過ごしていましたが・・・その中で面白かったのは『GUNSLINGER GIRL』12巻です。新刊が発売されました。過去編がほとんどを占める12巻です。
このガンスリを取り上げた論文としては最近だと足立加勇「サイボーグ漫画のアニメ化に見る漫画作品の受容と消費」(『学習院大学人文科学論集』18号、2009年)が挙げられます。この論文は『サイボーグ009』とガンスリを比較し、60年代と80年代の009では描かれる主題が平和から仲間との絆になっていること、そしてその後のいわゆる「第三次アニメブーム」では再生産され続ける絆の物語を踏まえ、ガンスリをみるとアニメ愛好者たちが希求する絆というものがアニメ化に伴って浮上してくる。といった内容でしょうか。
とりあえず面食らったのは009から一気にガンスリに飛べるのでしょうか?いや、間に銃夢やマップス、そして攻殻機動隊や最終兵器彼女といった作品群があるわけで、比較研究の難しさがどうしても気になってしまいます。まあ、気になるのはオタクの悪いところかもしれませんけど!あとガンスリのゲームでは検討されている点はどうなっていたのでしょうか・・・やったことがないのですが。
しかし、相田裕作品が絆をテーマにしているかどうかというのは重要な点で、ガンスリ10巻に付録であったイタリア紹介冊子では義体の女の子たちが現代のイタリアにいたら、このような格好といったイラストがあり、物語におけるサイボーグという枠組みを取り払っているのが面白いです。あと同人誌で連作として発表されている「バーサス・アンダースロー」シリーズはまさしく直球の青春物語。これは素晴らしい。昨日のコミティア92でも新作を買ってしまいました。私は生徒会長のキャラが好きです。つまりはガンスリではその絆というものをサイボーグという義体や条件付けという設定によって、沈潜化したと捉えることも可能かもしれませんね。
そんな感じです。アニソン三昧ではガンスリの主題歌は流れますか。
3月25日に東京国際アニメフェアにて開催されたコンテンツ文化史学会主催シンポジウム「変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-」は無事終了いたしました。当日、足をお運びいただきました方、何よりご登壇いただきました飯田和敏さん、本田透さん、今井哲也さんにこの場を借りて御礼申し上げます。
当日の様子は下記のtogetterにまとめられております。
http://togetter.com/li/11027
時間が足りずに消化不良だった部分もありますので、ぜひどこかで続きを行いたいですね!というわけでご登壇者の作品を並べてみますが、飯田さんのディシプリンはWiiウェア配信なのでamazonにはありません・・・。
<追記>
日刊サイゾー様に取り上げていただきました。ありがとうございます。
ご無沙汰すぎて申し訳ありません。と言いますか、新年1回目の運営委員会で「もっとブログを更新しましょう」という話も出ましたよね。それに対して私や会長は「がんばる」とか前向きな発言をしていましたよね。しかも「週に1回は更新しましょう」とか言ったのはどの口ですか。
というわけで1週間どころか1ヶ月に1回の更新になりそうですが、ブログはともかく学会のほうは滞りなく動いております。会誌3号および第3回例会に向けて、既に諸々の作業に入っておりますので、皆様ご期待ください。
久々のブログがこれだけだと物悲しいので、最近読んだ論文の話でも。
PDFで公開されているので読めます。近代化という中で成田龍一さんなどが研究されている「故郷」の話などと絡めつつ、「近代化遺産」や「昭和」といったものに「ノスタルジー」が付与されるというのが大まかな内容なわけですが、一番興味深かったのが、最後のほうに書かれている次の一文です。
「現代社会において、もはや「歴史」は商品である」
これは多分、誰もが感じつつも言語化はされていなかったことかと思います。至言ですね。さらに個人的な感想を述べると、ノスタルジーが付与される「歴史」と付与されないで消費される「歴史」の2つに分けられるような気がします。前者が「三丁目の夕日」ならば、後者は「戦国BASARA」でしょうか。
しかし、このノスタルジーというか遡及可能な意識というものを別角度から追った論文が高岡弘幸「幽霊の変容・都市の変貌–民俗学的近・現代研究に向けての試論」(『国立歴史民俗博物館研究報告』132号、2006年)ですね。「幽霊」という切り口で、認識の変容を追うという・・・。高知でのフィールドワークによる成果で、非常に興味深い論文です。
とここまで書いてきて、日本史側は消費される「歴史」というものをどう捉えているのかを考えたかったのですが・・・どなたか論文を書かれていますか?私が知らないだけということもありえますが・・・。コンテンツ文化史でやれと・・・?
皆様。
あけましておめでとうございます。本年も本会の活動をよろしくお願いいたします。
さて、昨年の12月31日には2回目となるコミケットへの参加をしてきました。今回は前回の反省を踏まえ、創刊号・2号ともに30冊前後を持っていき、結果として創刊号が28冊、2号が23冊も売れました。また、第一回例会発表でお世話になりました土居浩さんからは埼玉が誇る(と私の友人はいつも力説する)十万石饅頭を差し入れでいただきました。糖分補給どころか玉井の昼ごはんになりました。賛助会員のサイフォンさんからは自社のキャラクターが印刷された少し早い年賀状をいただきました。
その他、足をお運びいただきました方々には御礼申し上げます。「え、学会ですか?」と結構聞かれましたが、「学会です。がんばっています」と元気に返答させていただきました。サークル参加ですが、リアルに学会です。歴史学系の歴史学研究会や日本史研究会などの書籍展示を見ていると、あれはコミケットの縮小版のようなものではないですか。なら普段からそのような即売会活動をしている我々がコミケットに出てはいけない理由はありません。あとコンテンツを考えると表明しているのに、出ないというのも考え物でしょう。
今回は売り子は私と会計担当、そして吉田会長の3名でしたが、カイチョーが自分自身のことを「ハラグーロみたいだな」と自虐的につぶやいていたのが印象的です。さらにいうとお隣の駒澤大学の山口浩先生のところが完売していたのは凄かったです。
そんな感じですが、本学会も2年目を迎えます。これはひとえに会員やそのほか例会・大会にご参加いただいた皆様のお力によるものです。今後も何年も続いていける学会になるよう委員の皆でがんばっていく所存ですので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
前回の第2回例会から導入しておりますが、twitterでのつぶやきにおいては学会の公式ハッシュタグjachsが使われております。今回の大会では発表者が登壇した後すぐにつぶやくなど、面白い側面も色々と見られました。
当日、ご参加いただけなかった方にも少しでも雰囲気が伝わるように、こちらにまとめましたのでご覧ください。
皆様。
昨日は本学会2009年大会「アマチュア文化とコンテンツの未来」にご参加いただきまして、ありがとうございました。おかげさまで100名を越える方々にご参加いただき、委員の皆で喜んでおります。またご登壇された皆様も貴重なご発表をありがとうございます。
大会の内容は今後、学会誌のほうに反映させてまいります。玉井はブログ担当ではなく、編集担当なのです。たとえ、昨日の大会で水を買いに走ったり、コピーをしに走ったり、写真撮影をしたり、最後のほうでは受付でぐんにゃりしていようとも、総会では編集担当と発表しました。連日続きましたブログ更新もこれにてひと段落します。
大会の感想などをブログに書かれた方はぜひとも本エントリーにトラックバックを飛ばしてください。委員および発表者がいそいそと見に行くかもしれません。と書いて、トラックバックがゼロだと悲しいですね。はい。
画像は樺島榮一郎さんの発表時の様子です。このあと、参加者が随時増えていきまして机によっては3人で窮屈に座っていただき、一番後ろの壁に沿うかたちで椅子が追加で出されました。と言いますか、出しました。