『STAR DRIVER 輝きのタクト』スペシャルトークショーat東京大学のお知らせ
東京大学大学院情報学環教育部自治会コンテンツゼミおよびコンテンツ文化史学会学生部会主催のイベントをお知らせいたします。なお申込やお問い合わせは本学会ではなく下記のページをご覧ください。
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講演会タイトル:『STAR DRIVER 輝きのタクト』スペシャルトークショーat東京大学
日時:2011年5月29日(日)14:00~16:00(会場13:30)
場所:東京大学本郷キャンパス 工学部6号館2階講義室
申込用ページ(http://iii-edu.org/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=24)
告知文:
コンテンツ文化史学会学生部会(別名:コンテンツゼミ)が東京大学五月祭向けに進めている企画です。
今回は、先日放送が終了したアニメ『STAR DRIVER 輝きのタクト』から、監督:五十嵐卓哉さん、ストーリー構成・脚本:榎戸洋司さん、プロデューサー:大藪芳宏さんをお招きして、同作品を中心とした「作り手視点の」文化史を語っていただきます。
『STAR DRIVER』というアニメがいかにして誕生したのか、お三方の過去作とのつながりや、日曜五時という「枠」の問題、それに伴う戦略とクリエイティブの関係などの話を交え、作品本編に籠められたメッセージを解き明かしていきます。
『STAR DRIVER』というアニメが好きな方はもちろん、お三方の話を聞いてみたいという方まで、幅広くお申し込みください。
詳細は以下のWebページより。
・番組公式HP(http://www.star-driver.net/news/index.html#n159)
・番組公式twitterアカウント(http://twitter.com/#!/sutadora)
・コンテンツゼミ管轄申し込み用ページ(http://iii-edu.org/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=24)
2011年第1回例会開催「「少女」の歴史、ときめきの軌跡」のお知らせ(第1報)
本年度1回目の例会を下記の要領で開催いたします。なお学会サイトにて事前参加登録を行う予定です。こちらの登録ページは後日告知させていただきます。
○「「少女」の歴史、ときめきの軌跡」
○日時
6月11日(土) 12時半開場、13時開始
○場所
共立女子大学(後日詳細が決まりましたら、告知いたします)
○参加費
500円(会員は無料)
○司会
吉田正高 (東北芸術工科大学)
○発表者
嵯峨景子(東京大学大学院学際情報学府博士後期課程)
「1910年代の女性誌にみる少女文化の形成」
塚口綾子( (株)コーエーテクモゲームス)
「少女が愉しむ恋愛ゲーム(仮)」
沼田知加(共立女子大学文芸学部教授)
「「少女」文化から「女子」文化へ-マンガが拓く過去・現在・未来-」
○タイムスケジュール
13:00-13:10 趣旨説明
13:10-13:50 嵯峨景子(東京大学大学院学際情報学府博士後期課程)
13:50-14:00 休憩
14:00-14:40 塚口綾子( (株)コーエーテクモゲームス)
14:40-15:20 沼田知加(共立女子大学文芸学部教授)
15:20-15:30 休憩
15:30-16:30 総合討論
論文を読む:「わたしはご覧の通りの正統派文学少女なのよ!」
先日、野村美月さんの『“文学少女”と恋する挿話集4』(ファミ通文庫)が発表になり、これで文学少女シリーズも残すところ1巻となってしまいました。思えばこのシリーズも小説を原作とし、漫画やアニメと着実にメディアミックスしていった作品です。自称文学少女の天野遠子と過去に傷を負った井上心葉との織りなす文芸部の物語なわけですが、古今東西の様々な文学作品をモチーフとして物語が構成されており、それゆえか比較的、学術方面からの視線も熱い作品でもあります。
昨年の第2回例会「ライトノベルと文学」でも発表していただいた大島丈志さんも「野村美月『“文学少女”』シリーズ――『銀河鉄道の夜』から飛躍する文学少女」(『ライトノベル研究序説』所収、2009年)を発表されており、特に『銀河鉄道の夜」をモチーフとした『“文学少女”と慟哭の巡礼者』を取り上げています。大島さんはまず「文学少女」とは何かという点から入っていますが、これは非常に面白い。本を食べるという遠子は心葉から「妖怪」と揶揄されたとき、それを否定し「文学少女」と強く訴えます。つまり「文学少女」であることが彼女のアイデンティティの多くを占めていることになります。そのため「本を食べる」という行為自体が明治・大正期に作られた読書などに励む「少女像」を通底としており、また木村カナ氏(「二十一世紀文学少女・覚書」『ユリイカ』2005年11月号)を引用しながら、黒髪ストレート・夢見る少女といった属性が現代まで生き延び、虚像として存在している点も挙げ、定形化された虚像をまといつつも、作品を食べるといった誇張的表現により新鮮さを生み出しているとしています。
さてさて、ネットでも読める論文としては次のものが挙げられます。
渡辺美樹「『嵐が丘』の一翻案 : 『“文学少女”と飢え渇く幽霊(ゴースト)』について」(『論集:異文化としての日本』2009年)
http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/handle/2237/12296
この論文では『“文学少女”と飢え渇く幽霊』を取り上げ、『嵐が丘』をモチーフにした同作品を翻案小説と位置付けています。そして内容的には「色々な点で軽視されがちなキャサリン二世を重視」しているとしています。これは前掲の大島さんの論文でも「多くの要素を類似させながらも、カムパネルラの立場に立って読むという、『銀河鉄道の夜』から飛躍した読み」を行っている点を指摘しており、ある意味で「文学少女」シリーズ全般に通じるものなのかもしれません。
つまり明治・大正期以降、もはや虚像と化した「文学少女像」を誇張的に描くことにより、そして作品としても単に既存の作品をなぞるだけではなく、そこからの飛躍のために視点の変化などを加えているといったところでしょうか。何はともあれ最終巻はどのようになるのでしょうか。楽しみです。
「サービス・イノベーション・シンポジウム ―超多様性産業のサービス構造とビジネス・イノベーション―」のお知らせ
昨年の本学会大会を共催していただきました東京工業大学エージェントベース社会システム科学研究センター様から下記のシンポジウムの情報をいただきました。お時間ある方はぜひご参加ください。なお、お問い合わせは本学会ではなく下記にもあります「東京工業大学サービス・イノベーション・シンポジウム事務局(mail:cabsss2011@cabsss.titech.ac.jp」にまでお願いいたします。
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サービス・イノベーション・シンポジウム
―超多様性産業のサービス構造とビジネス・イノベーション―
■主催: 東京工業大学エージェントベース社会システム科学研究センター
NRIサービスイノベーション寄付研究部門
■共催: (株)野村総合研究所
■日時: 2011年3月9日(水) 13:00-16:50 (受付開始は12:40)
■会場: 東京工業大学 田町キャンパス
キャンパス・イノベーションセンター(CIC)1階 国際会議室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6
(JR山手線・京浜東北線「田町」駅 徒歩3分)
http://www.cictokyo.jp/access.html
■参加費: 無料
■主旨:
近年サービス科学・経営・技術に関する様々な研究が盛んになって来た。その背後には急速にサービス化する世界経済の現状がある。本シンポジウムでは、現代の日本及び世界の産業構造の急速な変化と、そこでのサービスを支えるプラットフォームの構造、フレクシブルなビジネスモデルや、その背後にあるビジネスモデルと情報システムのイノベーションに着目する。その上で、東京工業大学のエージェントベース社会システム科学研究センターに設置された、「NRIサービスイノベーション寄付研究部門」で行われた、超多様性産業としての産業構造と、そこでのサービス・イノベーションに関する研究成果をもとに、現代日本のサービスシステムに関する分析とシステムデザインのための概念枠組みについて論じる。さらにこの領域でどのようなイノベーションが求められるかについて、講演とパネルディスカッションによって明らかにしたい。
◎プログラム(使用言語 日本語)
13:00~13:10 開会あいさつ 東京工業大学総合理工学研究科教授
エージェントベース社会システム科学研究センター長 出口弘
13:10~14:00 講演1 「超多様性産業のサービズ構造とプラットフォーム」 同上
14:00~14:10 休憩
14:10~15:00 講演2 「事業戦略とビジネスシステムのフレキシビリティ」
野村総合研究所 上席研究員 志村近史
15:00~15:15 休憩
15:15~16:40 パネルディスカッション
「超多様性産業として見たサービス産業の現状・未来・将来ビジョン」
パネリスト:
野村総合研究所 上級コンサルタント 濱島幸生
野村総合研究所 上席研究員 志村近史
筑波大学 准教授 大貫裕二
東京工業大学 特任講師 岡安英俊
東京工業大学 教授 出口弘
16:40~16:50 閉会あいさつ 出口弘
■申込み:
当日申込も可能ですが、できましたら、3月7日(月)までに、
e-mailの本文に
(1) お名前
(2) ご所属(肩書)
(3) メールアドレス
をお書きの上、cabsss2011@cabsss.titech.ac.jp までお送り下さい。
■備 考: 定員を超えた場合は先着順とさせて頂きますのでご了承下さい。
■問合せ: 東京工業大学サービス・イノベーション・シンポジウム事務局
cabsss2011@cabsss.titech.ac.jp
論文を読む:「僕と契約して魔法少女になってよ!」
( ◕ ‿‿ ◕ ) コンテンツ文化史学会に登録して会員になってよ!
と書くと会員が減りそうですが、巷の一部で「血だまりスケッチ」と言われて話題の「魔法少女まどか★マギカ」を私も見ております。3話の先輩のパックリコーンが・・・。
さておき、現在、第6話まで放送されておりますが、少し気になるのはこの物語の女の子たちが変身するのは「魔法少女」。で、彼女らが闘う相手が「魔女」。赤髪の子曰く「人間<魔女の使い魔<魔女<魔法少女」といった感じの力の図式化が可能なようですが、そこではたと気付くわけです。「あれ、昔は「魔女っ子」とか言っていなかった?」と。僕の中で「魔女っ子」=「魔法少女」であったわけで、妙齢の魔法使いの女性が魔女で、その少女版が魔女っ子という認識でした。しかし、このアニメでは魔女と魔法少女は完全に区別化されています。誰かこの概念について研究していないだろうかと調べてみたところ、世の中広いものでちゃんと論文がありました。
大橋崇行「〈魔法少女〉の夢–『魔法の天使 クリィミーマミ』と〈キャラ〉言説の問題点」(『昭和文学研究』60号、2010年)
この論文では「クリィミーマミ」を素材として当該期のアニメ雑誌の投稿やインタビューなどを分析しています。そこでは「ミンキーモモ」以前は主人公の行動様式が魔法を使うことで問題を解決していくのに対し、「マミ」は問題解決を魔法に頼らず彼女自身の努力などに依ったとし、前者を「魔女っ子」、後者を「魔法少女」と区別化しています。しかし、当時の視聴者は前者のある種ワンパターン化された「魔女っ子」イメージ(物語形式)を無意識的に当てはめたゆえに、「魔法少女」という別枠組みで語るべき「マミ」を「魔女っ子」の枠組みで語ってしまい、しかもそれは現代にまでそのまま至っている。というのが大まかな要約でしょうか。
文章中でも書かれていますが、前提として「サリー」などはやはり生まれながらにして魔法を使えるという点に対し、「マミ」は魔法能力は他者から与えられたものであり、それゆえに日常生活を描くといった作品内容の中で違った行動様式がみられることになっているのでしょう。と考えて、「あれ?「奥さまは魔法少女」は?」とか色々と思いついてしまい、結局のところは現在までの歴史性はより精査する必要がありますね。という感想になるのでした。「まどか」まで考えるのは面倒です。そのうち頭の良い人がどこかで論文を書いてくれるに違いありません。
学会誌のDL販売がはじまりました。
昨年末にCOMIC ZINさんのほうで学会誌の委託販売がはじまりましたが(詳細はこちら)、PDFデータのDL販売をDLsiteさんにお願いすることになりました。
『コンテンツ文化史研究』1号
http://home.dlsite.com/work/=/product_id/RJ072712.html
現在、創刊号のみの取り扱いですが、随時、追加されていく予定です。なお、創刊号に関しては紙媒体としては完売しておりますので、こちらでのみ購入することができます。今までお手に取ることが出来なかった方はぜひお求めください。
(1月24日追記)
『コンテンツ文化史研究』2号のDL販売もスタートしました。
http://home.dlsite.com/work/=/product_id/RJ072713.html
(1月25日追記)
『コンテンツ文化史研究』3号のDL販売もスタートしました。
http://home.dlsite.com/work/=/product_id/RJ072715.html
SIG-Indie : 同人・インディーゲーム部会 第8回研究会「ジャパニーズ・ゲーム・エクスペリエンスー日本のゲーム文法が作るゲーム体験の未来ー」
UDXオープンカレッジ(ゲームクリエイターズ・カレッジ)IGDA日本 同人・インディーゲーム部会 第8回研究会(SIG-Indie8)
「ジャパニーズ・ゲーム・エクスペリエンスー 日本のゲーム文法が作るゲーム体験の未来 ー」
◎プログラム
プロローグ <ゲームの密度の濃い開発体験の価値>
第1部 <美学的に捉える同人ゲーム>
第2部 <冬コミタイトル メイキング>
第3部 <商業開発が直面するジレンマ>
第4部 ディスカッション
本年もよろしくお願いします。
年があけて1週間が経過しておりますが、一応、このタイトルで更新いたします。年末のコミケで足をお運びいただきました皆さまにはこの場を借りて御礼申し上げます。本年も皆さまのご助力を得ながら、学会活動を行いたいと存じます。昨年と同様に春ごろには学会誌5号を発行し、今年の第1回例会を開催したいと思います。そして夏から秋にかけて、会誌6号と第2回例会を、そして11月前後には大会を開催したいと考えております。大会のCFPなどは4月ごろから順次、情報を公開していく予定です。そう、全ては予定です。ですが、昨年と同様に地道に活動を続けていく所存です。会員の皆さまの積極的な参加をお待ちしております。
さていきなりですが、本学会会長の吉田正高がNHK-BSで放送されております「MAG・ネット」に出演いたします。
「変貌するコミケ」ということで、虎の穴社長の吉田博高さん、声優の門脇舞以さんとの鼎談になる予定です(棒読み)。放送は1月23日(日)の23:50からです。ぜひご覧ください(情報を全て棒読みの玉井でした)。
現在、COMIC ZINさんにて学会誌が販売中!
本日(12月7日)、『コンテンツ文化史研究』を委託販売させていただいているCOMIC ZIN新宿店さんにお邪魔いたしました。玉井個人の買い物ついでではあったのですが、まさかのレジ横という素晴らしいポジションに置かれておりました。ついでにまわりを「けいおん!!」に囲まれていたのもポイントです。
COMIC ZINさんで会誌4号をお買いいただきますと、ただいま今井哲也さんがお描きになりました特典ペーパーがついてまいります。4号表紙絵をモチーフにしつつ、みよしとあのキャラを見ることができます!ぜひ!
また各号ともに下記のように通信販売でもお買い求めいただくことができます。今までお手に取ることが出来なかった方もこの機会にぜひお求めください。
コンテンツ文化史研究4号
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=7122
コンテンツ文化史研究3号
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=7123
コンテンツ文化史研究2号
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=7124
なお各号の目次はこちらのページにてご確認いただけます。と宣伝ばかりでブログは終わります。